本日、一般質問を行いました



本日の9月定例会におきまして、一般質問を行いました。

今回も音声ソフトにトラブルもなく、無事に終えることができました。

答弁の内容に関してや議会の感想に関しては、明日以降まとめてブログに記載させていただく予定ですが、本日提案・要望させていただいた内容を以下に記載いたします。

 

 

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【斉藤りえ 9月定例会 一般質問】

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北区を元気にする会の斉藤りえです。

今回の定例会では大きく2つ、北区の福祉に関してご質問させていただきます。

1つ目は、手話言語条例の制定に関しまして、そして2つ目は工賃の向上をはじめとするより良い福祉作業所に関しまして、質問いたします。

 

6月の定例会でも、聴覚障害をお持ちの方に向けた情報保障について、質問させていただきました。

耳の聞こえない方が連絡をする際は、電話ではなくFAX等を使いますが、夜間に北区役所へ連絡する際は窓口となっている巡視室には、FAXが設置されていない、という内容でした。

そして、大変前向きなご回答をいただきまして、来年度からの設置をご計画されているとのこと、嬉しく思います。

北区は障害がお有りの方への理解や対応が進んでいることを改めて実感しました。

中でも、聴覚障害がお有りの方への理解は、都内でも有数の理解や進展のある自治体であると感じています。

 

多くの方がご存知のことかと思いますが、北区内では手話講習会が開催されています。 北区聴覚障害者協会の皆様、そして北区登録手話通訳者会の皆様のご協力をいただきながら、聴覚障害がお有りの方に対する理解促進と手話通訳者の養成をするため開催され、毎年170名を超える方が参加されています。

また、区民の方々が自主的に行なっている手話サークルにも、大変多くの方が参加されています。現在でもとても盛んですが、サークルの発足は1970年と、40年以上もの歴史があり、これは、都内でも2番目に古いもので、昔から障害がお有りの方や手話への理解と、交流が盛んだったことが分かります。

 

 

区民の方のみならず、区政におきましても、聴覚障害者、そして手話への理解と関心も高く、これまでも議会において手話に関する議題が交わされたことがあります。

昨年9月には、北区聴覚障害者協会より、国に対して手話言語法の制定を求める意見書提出の請願がありまして、健康福祉委員会では所属する区議会議委員の全会一致にて採択すべきと決定されています。

これを受け、10月3日開会の本会議で可決され、関係機関に向けて意見書を提出しております。

 

こうした意見書のように、手話の立ち位置を明確に規定する気運は高まりつつあります。

国際的には、平成18年に国際連合で採択された障害者の権利に関する条約において、「言語」には手話その他の非音声言語が含むことが明記されております。

そして我が国でも、平成23年に改正された障害者基本法において「言語」には手話が含まれると規定され、意思疎通・情報の取得のための手段について、選択機会の拡大が図られることと規定されています。また、障害者基本法の中では、情報の利用におけるバリアフリー化等として、国及び地方公共団体は、障害者の意思疎通を仲介する者の養成及び派遣が図られるよう、必要な施策を講じなければならないとされています。

 

地方自治体単位での動きとしては、鳥取県が2013年10月8日に手話言語条例を制定したことをはじめとし、現在では神奈川県、群馬県など都道府県単位では3県が手話言語条例を制定しています。そして市町村では15の地域で手話言語条例が制定されています。

以上が手話をめぐる法整備の現状になります。

 

手話について申し上げますと、わが国の手話は、明治時代に始まり、聾者の間で大切に受け継がれ、発展してまいりました。しなしながら、明治13年にイタリアのミラノで開催された国際会議において、聾教育では読唇と発声訓練を中心とする口話法を教えることが決議されており、それを受けて、わが国でも聾教育では口話法が用いられるようになり、昭和8年にはろう学校での手話の使用が事実上禁止されるに至りました。これにより、聾者は手話か口話法かという選択肢を持つことができなくなり、聾者の尊厳が傷つけられてしまうことも見受けられました。

 

また、一見すると、手話は日本語を、声の代わりに手指や表情を使い、表現していると思われがちですが、手話は日本語とは異なる言語であり、独自の語彙や文法体系を持っている言語です。

つまり、「手話か口話か」という点で見ますと、聾者が日本語を表現する方法の違いのように思えてしまうかもしれませんが、これは大きな誤りであり、日本語か英語か、と言語を比べるようなものです。

つまり、単に方法の差ではなく、そこには言語に紐付いた文化や歴史があるのです。

 

 

これまでの説明で、北区は聴覚障害がお有りの方や、手話への理解が進んでおり、世界的にも、全国的にも手話の立ち位置を明確に規定する動きが盛んになってきていることがお分かりいただけたと思います。そして、手話というものが、言語であるということも、皆様にご理解いただけたことと思います。

 

このような状況の中で、東京都を見ますと、いずれの自治体においても、まだ手話言語条例は制定されておりません。

そこで、他の自治体に先駆け北区が手話言語条例を制定することで、より一層、手話をはじめとする聴覚障害者への理解、そして聴覚障害のみならず障害がお有りの方への理解を示し、さらには、福祉全般に関して取り組む北区の姿勢を明確にするべきではないでしょうか?

本年度3月には、第4期北区障害福祉計画に際し、花川区長自らが、「2020年東京オリンピック・パラリンピックを契機に障害理解を一層深めるとともに、障害者施策のさらなる充実を図る必要がある」と述べられています。

すでに手話言語条例が制定されている例を見ましても、首長自らが原案を提出し、手話言語条例が制定されているケースも見られます。

北区の障害者計画の基本理念である「一人ひとりを大切にし、ともに生きる地域社会をめざして」を実現すべく、東京都内でも手話への理解や関心が非常に高い北区で手話言語条例の制定を検討することには意義があると考えます。

区長にも同意いただけるものと思いますが、ご見解をお伺いいたします。

 

 

 

 

続きまして、福祉作業所に関しまして、質問させていただきます。

平成25年4月には、障害者優先調達推進法が施行されております。

簡単に説明しますと、障害者優先調達推進法によって、地方公共団体等が物品やサービス等を調達する際に、障害がお有りの方が就労されている施設に、優先的に依頼をすることを定めた法律です。障害がお有りの方が自立するためには、経済的な基盤も重要になってきます。そのためには、雇用を支援するとともに、仕事を確保する必要があります。

この法律によって、データ入力や、公園等の清掃、箱詰め作業などが福祉作業所等に依頼されるようになり、障害がお有りの方の自立に向けて、大変期待できる法律であると考えています。

 

北区内には特別支援学校が複数校あることもあり、障害がお有りの方が卒業後は北区内の施設に通所されており、障害がお有りの方向けの就労施設も重要になってきます。

 

この夏には、実際に複数箇所の福祉作業所へお伺いしてまいりました。利用者の皆様、そして職員の皆様までもが、とても明るい雰囲気で仕事されていました。今年5月には、福祉作業所合同の運動会にもお邪魔させていただきましたが、そちらの方でも大変皆様、充実されたご様子でした。また保護者の方よりご意見をお伺いすることもできました。

 

障害がお有りの方の就労施設の中でも、就労継続支援B型施設と言われる施設では、日々多くの課題が有り、職員をはじめとする多くの関係者の皆様にご尽力いただいていることと思います。B型施設では、一般的な就労とは異なり、利用者の能力向上のための訓練等も含まれており、雇用契約もありませんので、賃金も最低賃金以下になっています。事業内容としては、毎日、福祉作業所に通っていただくことで利用者の方の日々の生活リズムを作っていただくことをはじめ、A型施設や一般企業への就労を目指し、職業能力向上に向けた訓練などを行なっております。近年では、利用者の方も高齢化しており、ご高齢の利用者の方に向けては日々の生活能力の維持に向けた訓練も実施しています。若い利用者に向けては能力の向上を目指しながら、ご高齢の利用者に向けては能力の維持を目指す、という個別対応が求められ、職員の皆様には非常に柔軟にご対応いただいているものと思います。改めて感謝いたします。

しかしながら、その結果として利用者の方が得られる1ヶ月の工賃は、東京都の平均で14,588円と、非常に低い状況です。

さらに、北区内の施設を見ますと、公設の施設では、王子福祉作業所で11,235円、赤羽西福祉作業所で13,273円、たばた福祉作業所で6,473円と、いずれも東京都の平均を下回っている状態です。

ご説明の通り、B型施設では、賃金の向上のみが目的ではありませんし、利用者の方の能力に応じた作業を行なっていくことが望ましいことは理解した上でも、障害がお有りの方の自立のためには経済的な基盤は非常に重要であります。

区としても、積極的に工賃の向上に向け、支援を行なっていく必要が有ると考えます。

 

工賃向上のためには、多くの利用者が行える比較的容易な仕事ながら、かつ、単価の高い業務を請け負うことが重要です。

私が行なったヒアリングの中では、例えば、公園等施設の清掃は、比較的多くの利用者が行えるにも関わらず単価の高い作業とのことでした。

このような作業が増えることが、工賃の向上には望ましいと考えられます。そのためには、ただ作業が依頼されるのを待つだけではなく、民間企業で例えるのであれば営業のような部署が、新しい仕事や単価の良い仕事を得る行動を起こす必要があります。

このような営業を行う人員を配置する制度として、目標工賃達成指導員という制度があります。北区の公設の事業所において、現状では目標工賃達成指導員は配置されておりません。代わりに、生活支援員及び職業指導員の配置を手厚くするとともに、配置が義務づけられていない看護師を配置することで、利用者にとって過ごしやすい環境作りに専念されています。

福祉作業所は工賃を得るためだけの場所ではありませんので、利用者によって過ごしやすい環境を作るという、このような考え方も、大変素晴らしいと思います。

しかしながら、障害者優先調達推進法も施行され、国としても障害がお有りの方への経済的な基盤作りに向かっている中で、北区としても工賃の向上も含めて、検討していく必要があると考えます。

 

区内のお住まいの障害がお有りの方に、福祉サービスの意向を調査した平成25年度の北区障害者実態・意向調査の報告書を見ましても、B型施設への期待が見て取れます。B型施設と関わりの深い知的障害がお有りの方に、「今後、どのような形で仕事をしたいか?」というアンケートを行なったところ、就労継続支援B型を希望する方が全体の中で、最も高くなっています。福祉作業所の工賃のみで生活できるほどに工賃を向上させることは難しいかもしれませんが、利用者の方もB型事業に期待されていますので、引き続き、より良い福祉作業所の形を検討いただきたく思います。

実際に、王子福祉作業所と、赤羽西福祉作業所では、目標工賃達成指導員ではありませんが、「職業開拓員」という職種を臨時職員として雇用し、新規開拓営業を行なっていると伺いました。北区公設の福祉作業所は数カ所ありますので、全ての作業所に目標工賃達成指導員を配置する必要はないと思いますが、例えば1箇所のみに配置を行い、数カ所の福祉作業所の営業をまとめて代表して行うことも可能かもしれません。北区全体で新規の仕事を獲得することで、スケールメリットを活かし、1箇所のみでは受注できないような仕事を受注し、それぞれの福祉作業所で作業を行なっていくことも可能になるかもしれません。

目標工賃達成指導員の配置も含め、北区として福祉作業所の工賃向上に向け今後どのように対応していくのか、お考えをお伺いします。

 

また、先にも述べているように、福祉作業所の目的は、工賃の向上のみではありません。さらに言えば、利用者の方のためだけではなく、北区内のお住まいの方との交流の機会を持つことで、障害がお有りの方への理解を推進していくことも目的のひとつです。

北区の公設の福祉作業所の中で、王子福祉作業所は王子桜中学校、小学校に隣接しています。しかしながら、せっかく近い場所にあるにも関わらず、お互いの交流はほとんど行われておりません。

職員の方の負担が増加することもありますので、日常的に交流の機会を増やすことは難しいでしょうが、定期的に交流の機会を持つことは、検討の余地があると考えますが、ご見解をお伺いいたします。

 

以上、大きく手話言語条例に関しましてと、福祉作業所に関しまして質問させていただきました。

ご答弁、よろしくお願いします。
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東京都 北区議会議員 斉藤りえ