平成30年第1回定例会 個人質問



先週23日から開会されました、平成30年第1回定例会での個人質問の原稿を掲載いたします。質問に対しての答弁もメモ程度で載せてあります。正式な議事録ではありませんのでご承知おきください。

≪2月26日個人質問≫

本日は平成30年度予算案に関連し、北区障害者計画について、北区基本計画2015でも掲げられている「4つの重点戦略」について、お伺いさせていただきます。

はじめに、北区障害者計画に関する質問として、手話講習会について質問させていただきます。次年度の新たな取組み案として、これまで夜間に実施されてきた手話通訳者養成コースを、新たに昼間にも開催するとされています。手話のできる区民が増えることが期待できることは、聴覚障害を持つ区民の一人として、大変嬉しく感じております。こうした取組みに関して、改めて区長、並びに区のご理解への感謝を申し上げるとともに、この機会に改めて手話についての述べさせていたければと思います。これまでも何度も手話に関しては議会で発言をさせていただいてきましたが、手話は単なるコミュニケーションの道具ではなく、「手話は言語」です。こうした理解が広まることが、聴覚障害をお持ちの方への理解が広まることでもあり、地域に多様な方々が存在することが広まることでもあります。

先日、訪れた兵庫県たつの市では、今年から「手話サロン」という取り組みが始まりました。市民が、手話に気軽に触れ合う機会の創出は、地域における多様性を推進するものとされ期待されています。私は、手話への理解を促すことは、多様性を推進させることだと考えています。誰もが高齢化に伴い難聴者になる可能性がある中で、そうした方々も過ごしやすい地域づくりをすることは、不可欠になると感じています。多様性の象徴としての手話は、今後多様な文化背景を持つ方々が地域に増えていく中で、差別や偏見を乗り越える要素であると思います。

来年2019年にはラグビーワールドカップ、2020年にはオリンピックパラリンピック東京大会が控えています。世界から多くのお客様が来日される中で、首都東京、さらには北区はそうした多様性の牽引ができればと期待しております。

改めて、今回開始される手話講習会についての区長のお考えをお聞かせください。
⇒手話講習会について (答弁者:区長)
区では、手話のできる区民を増やすため、昭和50年から手話講習会を実施し、これまでに4,123人の方が受講されています。手話が社会に普及し聴覚障碍者の言語としての理解が進むことは大変重要であると考えています。これまで夜間クラスだけを開催しておりましたが、平成30年度からは新たに昼のクラスを開設し一層の充実を図ります。障がいを持つ方へのさらなる理解の促進に努めて参ります。

 

続いて、北区基本計画2015についてお伺いさせていただきます。まず、一つ目の重点戦略である「「安全・安心」・快適戦略」について質問させていただきます。

これまでも災害について多く取り上げてきましたが、災害はいつ起こるかわかりません。本年に入っただけでも、活火山の噴火や大雪など、自然災害のニュースを見ない日はありません。

どんなに防災、減災に取組んでも、自然の驚異はその上を越えていくことを、日々目の当たりにしています。こうした厳しい現実がある中で、北区としても防災に努めることへ強い想いを持って取り組まれていることは、私も大いに賛同しております。

そこで質問に移りますが、次年度予算案では基本計画、防災計画に基づいての取組みが多く盛り込まれております。そうした取組みの中で、災害時の「避難所」のさらなる環境整備についてのご検討もされていると伺っています。そうした環境整備の中で、障害者や高齢者などの要配慮者への対応についてのお考えをお聞かせください。

⇒災害時の要配慮者の対応について →(答弁者:危機管理室長)
来年度は福祉避難所に発電機が入る予算案を計上致しました。区としては災害時の避難行動が難しい障碍者・高齢者に、少しでも安心して避難生活が送れるよう避難所の機能強化、環境整備の充実を図っていく。
まもなく東日本大震災から7年の月日が経とうとしていますが、災害時における避難所の生活は要配慮者でなくても、大変過酷なものであると伺っております。私は、こうした要配慮者に対するケアの視点を防災施策に活かすことで、平時における現実的な施策、さらには実際に起きた際の有事の効果的な施策につながると考えています。是非とも、北区におかれましては、そうした弱者の視点を良い意味で「活用」して誰もが安心できる、安全なまちづくりを進めていただければと思います。

次に、重点戦略「「元気」・いきいき戦略」についてお伺いさせていただきます。

高齢化が進む中で、住み慣れた地域で元気にいきいきと暮らしていくことは、多くの方々が望んでいることであると思います。その一方で、高齢者や障害者などの要配慮者に偏る施策が先行すると、これからを担う若い世代のモチベーションが損なわれ、その地域で豊かに暮らすことへの希望が失ってしまう可能性もあります。こうした取組みは、バランスがとても重要になると考えております。予算案を編成するにあたって、どのようなお考えのもとで進めてこられたか、お聞かせください。

⇒「「元気」・いきいき戦略」に関する予算編成のバランスについて(答弁者:政策経営部長)
平成30年度予算は、「長生きするなら北区が一番」と「子育てするなら北区が一番」に関する施策に多くの予算を配分。生まれてから亡くなるまで、乳幼児期から学齢期、若者、高齢者、障碍者、誰もが元気で安心して住み続けられる「全世代型の街北区」を実現する予算としており、特定の世代に偏ることなく、あらゆる世代の施策や事業にバランスよく予算を配分しております。

 

施策の中にもある、自殺対策は北区に限らず全国的な大きな課題の一つでもあります。警察庁によると、平成29年末までの自殺者数の暫定値は2万1千3百2人。年々減少傾向にはありますが、未だに諸外国に比べ高い数値であり、年間2万人以上の方々が自らの命を絶つという現実は、私たち一人一人が考えねばならない問題です。

厚生労働省が地方自治体と連携をし、各地でゲートキーパーを育てる取組みがなされています。悩んでいる方のサインに気付き、適切な声掛けなどの対応ができる、「自殺の門番」となるゲートキーパーの存在は地域において大切な役割であると感じています。

次年度からは、自殺対策を新たな目標と加える中で、ゲートキーパーの存在もその目標を達成するために不可欠であるのではないかと感じていますが、北区においてゲートキーパー育成はどのようにお考えかお聞かせください。

日本では、昔から地域コミュニティの中での相互互助が行われてきた文化があります。それぞれが近隣の住民と支え合い、生活での悩みや地域の課題をみんなで解決するべく、連携をしてきました。ゲートキーパーのような考えは、まったく新しいものではなく、昔から日本で行われてきた相互互助の精神に基づくものであると思います。

こうした文化が、年々薄れてくる中で、地域コミュニティの結束も薄れ、困ったときに助け合う関係性が少なくなったことは、とても寂しいことです。ゲートキーパーなどの考え方を通じて、地域コミュニティの関係性を再考することが、自殺対策に限らない、誰もが元気でいきいきした暮らしの実現のヒントになるのかとも考えています。

⇒自殺対策ゲートキーパー  (答弁者:健康福祉部長)
国が定めた自殺総合対策大綱では、自殺の多くは、適切な治療や社会の適切な介入により防ぐことができるとされ、身近にいる人が自殺のサインに気づき、自殺予防につなげていくことを課題としています。このことから、自殺対策におけるゲートキーパーの役割は大きいものと認識しています。区ではこれまで、民生委員や青少年地区委員など多くの方に、その役割を担っていただくよう、ゲートキーパー養成研修を実施してきました。来年度は改めて対策を検討するとともに、区民・区役所職員を対象に、養成研修を実施し、更なる自殺対策の推進に努めて参ります。

 

次に、重点戦略「「子ども」・かがやき戦略」についてお伺いします。

子育て世代にとって、子育て環境や教育環境の整備は最も関心が高い分野でもあります。この地域では子どもたちは何を学べるのか、どのような環境なのか、「人」に重点をおいた行政なのか、そうした評価をされる分野でもあります。教育ビジョン2020の策定や、学習フォローアップ教室の拡大など、積極的に教育環境の向上への取組み姿勢が見受けられますが、「改めて子育て世代に対しての区の見解をお聞かせください

⇒子育てについて (答弁者:子ども未来部長)
子どもの健やかな育ちと、子育てを支えることは、次代を支える人材の育成という社会全体が担う大きな使命のひとつです。北区では、「子育てするなら北区が一番」をスローガンに、安心して子供を産み、育てることができる環境づくりを実現するため、喫緊の課題である待機児童解消を進めてきました。子どもたちの健やかな成長を育むため、北区の教育の特色である学校ファミリーを基盤として、幼保小中高の学校、児童館などの関係機関、町会自治会、青少年地区委員会などの地域団体等が官民の垣根を越えて、連携協力し、育ちや学びを核とした、地域づくり絆づくりを図ってきました。引き続き、「子育てするなら北区が一番」「教育先進都市北区」を実感できる取り組みを進めて参ります。

 

最後に、北区におけるヘルプマークの普及啓発についてお伺いさせていただきます。冒頭の手話講習会などと同様に、ヘルプマークの普及啓発は、多様な存在を認知し合い、多様性を向上させるために効果的な取組として期待できると考えています。北区障害者計画にも盛り込まれておりますが、北区ではヘルプマークのロゴを活用した「ヘルプカード」が行われています。その一方で、ヘルプカードは障害当事者のみへの普及に留まっており、本質的な活動の意味をご理解いただける活動には、まだまだ発展されていないと感じています。ヘルプカードのみではなく、ヘルプマークの積極的な活用の場を創出していくべきと考えますが、区長はどのようにお考えかお聞かせください。

⇒ヘルプマーク (答弁者:健康福祉部長)
(ヘルプカードの説明をしたうえで)区ではこのマークのデザインを活用し、手助けが必要な人と手助けしたい人を結ぶヘルプカードやクリアケース等を作成し、これまでに障碍者を中心に必要な方に対し18,000セットを配布するとともに、ポスター、ステッカーにより区民への周知を行って参りました。今後も、区民の障害者理解促進のため、講演会やイベントなど様々な機会を捉え、ヘルプマークの活用の場の創出に努めて参ります。

 

これから続いていく委員会などで、改めて詳細についての質問をさせていただきますが、全世代にとって、そして次世代にとって、北区が住みやすい、住みたくなる地域になるような施策に共に取り組んでいければと考えております。

先日、講演で訪れました鹿児島県では、大河ドラマ西郷どんに活気立つ中で、地道に丁寧に多様性の推進に取り組まれている方々と意見交換をさせていただきました。こうした取組みこそが、明治150年の日本の繁栄を作り上げてきた地道な取組みであり、そうした精神は、西郷南洲翁やそれ以前から連綿とつながってきた地域の連帯の取組みであると感じました。

北区においても、区長がかねてから訴えている「区民とともに」という精神がきちんと反映された予算編成になり、次世代につなげていく責任を共有した地域づくりにしていくことをお願いして、質問を終わりにしたいと思います。

ありがとうございました。